そのポイントを簡単にまとめました。
家出人捜索の基本
家出人捜索は単純化すれば、次の2ステップからなります。
- 捜索場所の優先順位を決める
- 優先順位に従って人海戦術で探す
地域ごと、年齢や性別などで、家出人がよく行く場所というものがあります。
家族と喧嘩して家を飛び出したとか、計画性がない家出の場合は、まずそういう場所を捜索です。
そして同じ街のネットカフェでも、家出人がよく見つかる店とそうでない店があります。
家出人捜索の経験が豊富な探偵は、そういうことをよく知っています。
一方、自殺の意思を持って失踪した人は、懐かしい場所を訪ねた後に実行する傾向が強いです。
その疑いがある場合は、子供時代を過ごした場所、卒業した大学などのルーツを押さえて検討する必要があります。
地元の家出人がよく行く場所、家出人の懐かしい場所、以上の2つ以外の場所の可能性ももちろんあります。
例えば、家出人の部屋に北海道に関する本・雑誌があり、パソコンの直近の履歴も北海道関連が多かったなら、北海道に向かった可能性はかなり大きいです。
このように、家出人の行き先はいろいろ考えられるので、周囲の人の話や当人が残したものから捜索場所の優先順位を決めないと探せません。
これには経験がものを言います。
見当はずれの場所を探していたら時間はどんどん過ぎていき、特に自殺するつもりの家出人の場合は手遅れになってしまいかねません。
捜索場所の優先順位が決まったら、次はできるだけたくさんの探偵を使って人海戦術で探します。
もし、捜索方針が間違っていたら、すぐに方向転換しなければいけませんから、一人や二人でのんびり探していてはダメなのです。
つまり、人探しは規模の小さい探偵社には不向きだということです。
神奈川の家出人の典型的行動
神奈川県の家出人の行き先の最有力候補は、横浜駅周辺です。
路線が集中した大都市であり、横浜への愛着も強いので、この街に留まります。
埼玉の家出人が大宮に留まることはなく、ほとんどの場合、東京に向かうのとは対照的です。
特に西口近辺のネットカフェ、コンビニ、あるいはビックカメラなどでよく見つかります。
東京は近いので、もちろん東京に向かう場合もあり、その場合はまず秋葉原、次に池袋・新宿が有力候補です。
家出人のタイプ
家出人にはいろいろな年齢・性別の人がいるわけですが、興信所への依頼が多いのは、未成年と成人男性です。
子供の家出は昔からあることですが、暴力・薬物・売春への巻き込まれやすさが昔とは比較になりません。
「自分も子供の頃、家出したことがある。」「そのうち戻ってくる。」などと安易に考えるのはおすすめできません。
成人男性の家出は、年齢のピークが2つあり、ひとつは30歳前後、もうひとつは50代です。
仕事に行き詰まったり、リストラされて将来を悲観し、自殺覚悟の家出が多いので注意が必要です。
「男だから大丈夫だろう。」というのは大きな間違いです。
女性の家出人は自殺に向かうことは少なく、人生の挫折に対しては案外男性の方がもろいのです。